ゴルフの才能を開花させる、最先端オーストラリア ゴルフ留学

前回、ゴルフスイングを専門に研究しているテキサス女子大学のヤン・フー クウォン教授にお会いする機会があり、開催された講習会の内容について書きました。

 

少しおさらいをすると、捻転角度差が大きければ、クラブヘッドスピードも増大するのか分析した結果、両者に相関はみられませんでした。その一方で、地面反力※「地面に強い力(荷重)を加えて、跳ね返ってくるエネルギーを使えば筋力の数倍もの力を生成できる」とクラブヘッドスピードに大きな相関を示しました。

 

またG1の読者様から「体幹を大きく捻じる必要はなく、バックスイングの早い段階で肩と腰の捻転角度差を形成することが、何故良いのかわからない。」といった質問をいくつか頂いたので解説していきます。

 

クウォン教授のデータ分析によると、多くのアマチュアが捻転角度差を形成しようした時、大半の人がスイング始動からバックスイングにかけて肩の回転が過度に大きく、腰の(骨盤)の回転が少ない傾向であるとおっしゃっていました。

 

この原因として

・捻転角度差は写真①の様にスイングを上から見た時に生じる角度差でしかなく、肩や骨盤の上下の傾きは考慮されてない

・写真①の様にスイングを上から見た時に生じる角度差でしかなく、骨盤を止めて肩(上半身)だけ捻じっても捻転角度差になる為、角度差を数値化したときに誤解が生じやすい

といった理由があげられます。

 

アメリカPGAツアーなどで活躍する選手のドライバーショットにおける骨盤と胸部の回旋角度を見た時、スイング始動からトップポジションにかけて徐々に増え、骨盤は時計回りに最大40度前後、胸部(上半身)の回転は90度前後でした。それに比べてアマチュアの骨盤の回転角度は60度から10度前後を示し、ハンディキャップの値が大きくなるほど個人差も大きくなるという結果でした。

 

ツアープロ選手の平均値と比較して、極端に骨盤の回転角度が小さくなる人は下半身を固定して腕を振り上げて振り下ろすスイングです。

 

対照的に回転角度が大きくなりすぎる人は身体構造上トップポジションで左ひざが内側に入って、正面から見た時に「C」の字スイングになってしまいます。さらに、骨盤(腰)が回旋しすぎると捻転角度差の形成が遅れる特徴があり、どちらのタイプもギッタンバッコンのスイングになりやすい傾向があります。

 

ではよりヘッドスピードとの相関が高い地面反力を有効に活用するには何をすればいいのでしょうか?

 

クウォン教授は、地面からのエネルギーをクラブヘッドに伝達するには、ツッチーのいっちょ飛ばしたろうか Vol.11にある様なステッピングドリルが有効であるとおっしゃっていました。

 

このドリルを行うことで、地面➡臀部➡骨盤➡胸部➡肩➡腕➡クラブヘッドと順次加速していく運動連鎖が生じ、地面から得たエネルギーがクラブヘッドに伝わる過程を感じとることできます。さらに、このドリルを行う事で、バックスイングの早い段階で捻転角度差が形成され、より自然な反動動作でヘッドが加速します。

 

この講習会を通して、捻転角度差と地面反力の講義は腕力に頼ってスイングしている人や、おもいっきり体幹を捻じって腰を痛めるようなスイングをしている人には非常に有効であると感じました。



今週、世界的に著名なバイオメカニクス(生体力学)研究者で、国際スポーツバイオメカニクス学会会長のYoung-Hoo Kwon氏が来日し、同氏のゴルフバイオメカニクス講習会に参加する機会がありました。

 

Women’s Texas Universityの教授でもある同氏はPGA、LPGAのプロゴルファーのスイングをバイオメカニクス手法で分析し、世界中で定評があります。同時に、タイガーウッズをはじめ、他にも4大メジャー大会優勝者のスイングコーチであるクリス・コモ氏の大学院の指導教授です。

 

ゴルフを専門的に研究しているバイオメカニストに会えるというだけで、すごい楽しみで、興奮が止まりませんでした。内容は主に、世の中にはゴルフ理論が無限に存在する中で、競技者や指導者が見落としがちなスイングの誤解をバイオメカニクス目線で解説すること。

 

その中でも印象的だったのが、Xファクターと地面反力の講義でした。

 

Xファクターの説明はG1動画や記事に詳細があるので省略しますが、簡単に述べると左右の肩、左右の骨盤を結んだ線(下部写真)を用いたスイング中の上半身と下半身の捻転角度差の事です。Xファクターは、体幹のねじれ具合が大きければ大きいほど反動動作が作用して(消しゴムを出来るだけ捻じってパッと離したら、勢いよく捻じり戻るイメージ)結果、ヘッドスピードが増すことにつながると言われ、これまで研究者や指導者に推奨されてきました。

 

クウォン教授はこのXファクター(体幹捻転角度差)は誤解が生じやすく、分析には非常に注意深くなる必要があると言っていました。その理由は、スイング中の捻転角度を数値で見たときに、腰(骨盤)が全く回旋する事なく肩のラインだけ回っていても捻転角度差(Xファクター)になってしまう点。

 

もう一つに、論文や指導理論に記載されている、Xファクターにおける腰と骨盤のラインの定義が、水平面の動きだけの評価に過ぎず、股関節の上下方向の動き(ベルトライン)を無視しがちであるという事。一番驚いたことは、USツアープレイヤーのXファクターの角度とクラブヘッドスピードには相関関係が見られなかったということ。 つまり、体幹捻転角度の大きさと飛距離には関係がないんです。

 

では飛距離に大きく関係している要因は何かと質問したところ、大切なのは最大捻転角度ではなく、捻転角度差が発生するタイミングであるとおっしゃっていました。バックスイングの早い段階で捻転角度差(大きくする必要はない)をつくる事と、地面からのエネルギーである地面反力(過去記事参照)の方がヘッドスピードとの関係が強く飛距離にも影響するという解説でした。

 

他にも目から鱗になるような、力学とゴルフの関係の内容が多くあったので、これからじっくり理解を深めつつ、共有していこうと思います!

 

 

 

 

 


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