いやぁ、やってくれました。アダム・スコット選手(ゴールドコースト)!マスターズ優勝おめでとう!
こちらじゃ大変なことになっています。オージー初の優勝を、ゴールドコースト中の人が祝福しています。(多分オーストラリア中)スポーツバーにいる人から道行く人までがスコットの優勝を喜んでいます。
それにしても、見ごたえありましたね。オーガスタの13番から18番あんなに気合の入った凄みのあるスコットの顔ははじめてみました。昨年の全英最終日で簡単にポカして自爆して負けた試合から一転、今日は神が彼の体に宿ったかのような迫力あるプレーぶりでした。
スコットのプレーは彼が15歳の時からジュニアの試合で度々見てきましたが、当時から人並み外れた大砲みたいな滞空時間の長い高弾道の打球を飛ばしていたのを覚えている。当時、彼は隣校のク―ラルビンハイスクールに所属して、私の指導していたヒルズ学園の生徒達もそこそこの選手たちでしたが、全く別次元の選手を見ているようで、スター性抜群でした。また当時から服装も白一色で貴公子そのもの。
スコットの友人らがスタッフとして働いている関係で、ゲインズボローG.C(我々の現在の練習場)には、よく来て練習しています。アダムと言えば高弾道ドローボールでしたが、近年は曲がり幅の少ないフェードボールに磨きをかけて安定度が増している感じです。G1のお客様の中にはアダムの練習を見学されたり、写真を一緒に取れたラッキーな方たちもいます。
以前はバーバリーゴルフの顔として、貴公子ぶりが話題になっていましたが、今はベンツにユニクロ、タイトリストの顔として相変わらずいい男ぶりを発揮。ユニクロとは契約直後の優勝だったので、最高な宣伝効果だったでしょうね!
また、オーストラリア勢では15番まで首位を走っていたジェイソン・デイ(ヒルズ学園卒)や初日から首位をキープしていたマーク・リーシュマン(メルボルン出身)の活躍は見ごたえありましたね。
ジェイソン・デイの16、17番の連続ボギーは本当にもったいなかった。それまで、パター、ショットともに絶好調でしたから。2年前もアダムと2位タイフィニッシュだったので今年も残念!いずれメジャータイトルは必ずとる選手です。デイ選手の凄いところは、多彩なボールコントロール。ツアー界でもトップクラスだと思います。こんな球打ってというと自然に体が反応するタイプ。
マ−ク・リーシュマンはオーストラリアンツアーで見ましたが、柔らかい弾道で包み込むような高いドローボールが持ち球の選手。まるでアプローチのロブショットの延長のようなソフト球を打つのでよく覚えています。
いつも思うんですけど、オージーのジュニアってあんまり勉強しないけど、明るくて人なつっこい。自然発生的に集まってショートゲームしたり、外国の子たちにもすぐになじんで溶け込めるところがある。グレッグノーマンジュニアゴルフファンデーション主催の試合も年にたくさんあって、みんなノーマンの栄光(マスターズ2位5回、全英2回優勝、世界ランキング1位)や精神を手本に、いつかはマスターズや全英オープンでチャンピオンにと夢見て日々努力している。その結果が今回のスコットの優勝を導いたように思える。
ノーマンは「アダムの優勝を誰よりも私が一番喜んでいる」と今日のコメントで言っています。